無理な依頼
自社ブランド品よりもOEMをメインで行っているため、よく聞く話がある。
『〇〇ブランドの製造をしていますよね?ウチも同じぐらい凄いものを作って〇〇ブランドと同じようになりたいです。』と話をされる。
答えは簡単で「無理」です。
同様の話で『売れるものが欲しい。』も回答は一緒です。
さすがに直接言われたらやんわりと返しますが結論は無理の一択です。
商品設計などの知識をつけても売れません。

ある商品を例にして無理という理由を説明していきます。
何で差がついたのか?
昔製造していたお客様の商品がある。
それはサロントリートメントの代表にまで上り詰めるほど人気をはくした商品でした。
残念ながら今は自ら工場を建てたお客様自身で作られているので同じものは、この世にはない。
この商品だけではなく他にも同じ様に製造が切り替わった商品があり、切り替わったものの売れ行きはどうか分からないが同時にある声が増えてきた。
あの会社で作っていたのに切り替えたものは売れなくなった。
あの会社で作ったものは売れる。と、
あの会社(自分が勤めている会社)は、これが評判となり、誤解を招く原因にもなった。
売れていたのはお客さんの営業方法と商品力が合わさっていたから。
売れなくなったのは今までの営業方法ではなくなった事と商品が変わってしまったから。
そう断言できる理由は一つあって、サロントリートメントの代表まで上り詰めた商品と同じものを自社でも扱っていた。
もちろん当時の話し合いで互いに合意の上で進んでた事なので問題はないが、自社の方は実はほとんど売れていない。
作っている会社は一緒。良いものというのは証明されている。でも売り上げは歴然とした差がある。
こうなれば差が開いた理由は一つだけ。
営業力の差です。

それぐらい商品だけでは売れないのです。
売れないのは誰の責任?
商品設計、製造で手を抜く事があってはいけません。
それありきでの話ですが商品の持つ力は、販売する人の力を伸ばすためのツールであって一人歩きする商品は滅多にいません。
仮に一人歩きしている商品があるとすれば、それだけ販売する人の力があったという事でしょう。
製造元に勤めているので、よく分かりますが、ここを勘違いする人が多いです。
メーカーを立ち上げる際は良くも悪くも自分の責任である事を十分に理解してから起業して商品開発を進めましょう。
