よくある依頼
製造工場で営業をしていると、よくある依頼が「××メーカーの〇〇と同じ商品を作って欲しい」という依頼です。
安易に化粧品は儲かると考えているか。仕入れ価格が少しでも下がれば良いと思っているか。どちらかの思考だとは思いますが、やんわりと止めた方が良いという話をします。
理由の1つに完璧に同じものは出来ないという事もあります。
材料とレシピが揃ってもシェフが変わると味が変わると同じで、工場が変わると変わります。
そして材料もレシピも不明なまま進めるので同じものは基本的には出来ません。
それ以外の理由で同じものを作ることを勧めない訳があります。詳細は次に説明しますが、真似するではなく商品設計時に販売する人の想いを組み込む必要があります。

価格競争が起きる場面を見た
想いを組み込む事を勧める理由はどこかで売れている商品という内容で商品設計をすると売るときに想いが乗らず説明も曖昧になり、そんな説明でも売れるとすれば価格が安いからという理由になってしまうからです。
それを体験したあるディーラさんの待合室でいる時に聞こえてきた会話ですが、
当時、炭酸シャンプーが流行っている時で先行して販売していたメーカーさんの商品と比較して何が特徴ですかと聞かれた某メーカーの営業さんが即座に
「価格が少し安いです!」
と自信たっぷりに1つめの特徴として回答した時に『えっ?』と思った事を今でも覚えています。
そのメーカーさんは大手さんなので価格競争の波にのまれても耐えれるかもしれませんが、価格競争になれば単純に資金力が強いところの勝ちになります。
中小企業が、そんな勝負を挑んでも勝ち目はありません。

では自分たちの様な中小企業はどうすれば良いのか。
大企業ではない自分たちが出来る事
売れているものではなく、あなたが形にしたいものを思い描いてから商品設計をしましょう。
その方が価格以外の事で自信を持って説明が出来るからです。
自分が思い描いたものは周りに似ているものがあっても自分の思いで作ったものなので同じものはありません。
だから唯一のものは価格競争に巻き込まれることもありません。
その上で独りよがりにならないように売れているものが、なぜ売れているかを分析する必要はあります。
ぜひ、商品を作ろうと思っている方が居られれば、何かの真似ではなく、あなたの想いを形にして下さい。
それがレッドオーシャンからブルーオーシャンへ向かうための方法です。

もし、あなたが大金持ちなら価格競争の厳しいレッドオーシャンでも闘えるので真似で良いという思考で大丈夫だと思います。